2017年01月23日

TGF2016MC(ティラノゲームフェス2016メンバーズコレクション)の感想まとめ

あおい翔です。

本日は、TGF2016MC (ティラノゲームフェス2016メンバーズコレクション)の感想をまとめました。
全ての作品群にコメントを付けていますので、ご興味のある方はぜひお読みになっていってください。
(あっ、全ての作品群にと言いましたが、当方の作品は前回のブログで触れたので省略してます!)




※ 注意!!

・お読みになる前に

この感想は、あおい翔の個人的な感想文と総評(まとめ)です。
なので、かなーり個人的な意見や好みが入っていますが、それでも大丈夫な方のみお読みください。
あと、作品のネタバレに触れてしまっているかもしれないので、未読&ネタバレNGな方はお気を付けを!!

それと、各作品の解釈など間違っていたらごめんなさい……と、これも先に謝っておきますm(_ _)m




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・ バード・ダイブ / 蔵野杖人さん

突出した文章力と、高いセンスが魅力的な作品。
とにかく文章が上手くて、読ませる力がありました。
紙の感触を楽しみながら、『本』という媒体で読んでみたいと思ってしまいましたね。

ラストの衝撃的なシーンも、時間に換算すればほんの一瞬の出来事だと思うのですが、その一瞬をドラマチックに描写なさっています。
ドラマや映画などの映像だと、たった一瞬で終わってしまいそうなワンシーンを、濃厚に描写することができるのも文章の魅力のひとつですね。

さらに、作者様が短時間&頭のなかのプロットだけで執筆なさった作品だと知ったときも、非常に驚きました。
なん……だと……しかも、8500文字でまとめている、だとっ……そんな衝撃的な作品!

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・ 群青の黎明 / カナタカ ユウさん

読み始めるのと同時に引き込まれてしまった作品。
冒頭で印象的な一文と、美しい背景、効果音と音楽も流れるのですが、それらの全てが作品の世界観を匂わせてくれています。
まず、そのことに「すごいな」と純粋に驚いてしまったので、少しの間、続きを読むことを急がずに、その雰囲気を味わっていました。

そして、こちらの作品も文章力が高いです。
また、文学的な漢字も織り交ぜることで、読み手の意識を文章に向かせる効果も生んでいて、これがまた適度な量で置かれているのですよ。
総合的に、透明感のある文章と世界観がきれいな作品で、私も蔵野杖人さんと同じく、宮沢賢治さんの作品を思い出しながら読みました!

今回の作品群で最も短い「5500文字」の作品ですが、それを全く感じさせない濃密な世界観の作品です!

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・ その椅子に座るもの / あおい翔 (川蝉の洞窟)

当方(あおい翔)が執筆した作品です。
この作品については、前回のブログで十分に触れたので省略。
個人的に気になる方のみ、下記のリンクからご覧くださいませ。


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・ コカク / ゆたかさん

「TGF2016MC」がリリースされて以降、高い評価を受けている「コカク」ですが、私も短編としての完成度が高い作品だと感じました。
短編は文字数の制約があるので、要素の詰め込みや、物語と世界観・キャラクターの複雑化を避ける書き手が多いのではと思います。
あおい翔も、要素を詰め込みすぎると収拾つかなくなってしまうので、「これだけ書ければいい」って最初から制限してしまうのですが……

しかし、この「コカク」には、2万文字という短い尺で、中編〜長編と変わらない要素と世界観・キャラクターが盛り込まれており、しかもそれが成功しています。
世界観も(短編で表現するには難易度が高そうな)近未来とノスタルジックという二面性を持つ構造なのですが、その複雑さを全く感じさせない所も見事でした。

近代的な世界と懐かしい世界という対極な世界の描写も独創的で、キャラクターも魅力的でした!

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・ Role:play / 中三さん

この作品は、何度も繰り返し読むことで理解が深まっていき、その面白さに引きずり込まれていきます。
なので、一度目に読んだときに理解できない部分があった方には、特に何度も読み返していただきたい!

冒頭から読み手の「知りたい」という興味や好奇心を刺激する入り方をしているので、どんどん続きが読みたくなります。
そのシーンを読み終えると、登場人物たちの台詞のみで構成されるシーンが続くのですが、このパートも読ませる力が強くて、ぐいぐい読み進めちゃう。
そして、大地(弟)の地の文が入り、じわじわと真相が語られていくわけですが……これがまたどこまでも救われなくてええええええってなっt(ryげふんげふん)

全体的にサスペンスとしてクオリティの高い作品なので、それらのジャンルが好物な方におすすめしたい一品!

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・ これから朝が訪れる / だもさん

まず、第一印象は、やわらかくて読みやすい文章を書かれる方だなぁーっと思いました。
今回の作品群のなかで、文章面において、当方が個人的に憧れている文体に近い作品でした!

あと、この作品においては、「世界中のどこにもいないんだ」って言葉に宿っている力が、通常の何倍にもなっていると感じましたね。
何度も出てくる言葉なのですが、印象的なワンフレーズだなと。
レイラやエレナが暮らしている国は、日本ではないどこか遠くにある国だと思ったので、ヨーロッパあたりの西洋を思い浮かべながら読み進めていました。

個人的に、ラストの続きがあれば読んでみたかった! と感じた作品でした。

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・ ふたりの手巾 (ハンケチ) / 野山露さん

この作品もやわらかくて読みやすい文章なのですが、古風なひらがなの使い方とか! まさに野山さんの文章だなと!
文体や時代設定・登場人物からも、和(日本の風習や文化)が感じられて、キャラクターの名前も作品に合っていて良いなと感じました。

また、思春期の女の子たちの水々しい気持ちが描写されており、その年頃の女の子たちが「特別な親友を作りたがる」という一文にも、「あるある」「うんうん」と共感してしまいまし
た。
そして、絵葉書や千代紙、半巾(ハンケチ)といった小物の描写に、作者様のこだわりが込められているような気がしたので、あたたかみやぬくもりを感じられました。

終盤からラストの展開も、素直に「良かったなぁ〜」と思えるものになっているので、読み終わったあとの印象も心地良い作品でした。

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・ エイプリルラブストーリー / kazaさん

最高です!!!!!!!!

SOrowさんも仰っていらっしゃったけど、本当に最高でした!!

うおおぉぉぉんっ。・゚・(ノ∀`)・゚・。 切ないっ……なんて切ない物語なんだっ……!!
もう、ね……「僕」と「君」の関係とか会話とか繋がりとかそれから二人がいっしょに共有している時間とか……これ、切なすぎでしょ……(´;Д;`)
でも、二人は同じ時間の流れのなかで生きられないから……だから、「君」が冒頭で言い放った台詞、「ねえ、後悔してる?」「私を好きになったこと」につながっていく。

あと、個人的に好みだったのが、ぬこさん(猫ちゃん)がいっぱい登場することや、ぬこさんに対する愛情の感じられる描写です。
同時に、猫ちゃんの「しらたき」の名前が変化していくことで、読み手が時間の経過に気付きやすい構造になっている所も素晴らしかった。
kazaさんの作品は「猫になりたい」も読ませていただきましたが、猫ちゃん好きなんだなぁと感じられて、その部分も素敵な作品でした。

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・ 忘れてしまえるその日まで / SOrowさん

今回の作品群のラストを飾る作品ですが、それに相応しい完成度で仕上がっている一品!
ここまで、ほかの参加者様の作品を読んできて、文章力の高い作品が多いと感じていたのですが……SOrowさんも文章がお上手で読みやすい!

物語は、宮田くんと同窓会で再会することで動いていくのですが、彼と再会したことで、主人公は忘れていたクラスメイトの存在を思い出します。
クラスメイトだった男子たちが、宮田くんに言いがかりつけてくるシーンがあるのですが……そのときに宮田くんが言い放った台詞が印象的でした。
また、この作品は地の文を長めにとっているのですが、その地の文の長さが深みや奥行きを生み出していて、登場人物たちに人間味を与えていました。

それと、効果音の使い方も上手な作品だなと感じました。
効果音が心地良いタイミングで入るし、場面に合った効果音を選ぶセンスも良いから、効果は抜群だぁっ!!

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・ 全体のまとめ (総評)

全体的に文章力が高い作品がそろったなーという印象を抱きました。
短編としてもレベルの高い作品ばかりで……読みながら、「う、うおお、おおおおおお」ってなっていました。

ほんと冗談抜きで、謙遜とかでもなくて、本気な話で……あおい翔(私)が一番下手だったなと思いました(吐血)
「これ、自分の場違い感、ものすごいな」って思いましたが、ハイレベルな作品群に囲まれて、私もいっぱい経験値もらいました!!(ばーん)
結果的には「参加して良かった」と思えましたし、こういった素敵な作品集を読める機会を作ってくださった主催者様方(kazaさんとSOrowさん)に、改めてお礼を伝えたくなりました

ありがとう!! kazaさん、SOrowさん!! 。・゚・(ノ∀`)・゚・。

あと、いろんな方がコメントなさっているのですが、本当によくもまぁここまでジャンルとか作風が被らなかったよなぁという驚きが……((((゚Д゚))))
今回の企画では、ほかの参加者様がどんな作品で参加するのか、私たちは全く知らなかったので……被らないように意識してこうなったとかじゃないのですよ。

そこが、もう……すごい。

みんな、個性的ってことだよね。
自分の個性を知っていて自覚しているし、それが武器になっている。
そして、個性を一般受けしないものだと排除するのではなく、ちゃんと個性を生かそうとしている。
自分の個性に自信(誇り)を持っている。

とても素敵なことだなと思いました。

そして、それでいいと思いましたし、だからこそ魅力的なんだなと感じました。

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といったところで、今回のブログは締めたいと思います!!

ここまでお読みくださった方々、ありがとうございましたm(_ _)m



posted by 川蝉の洞窟(かわせみのどうくつ) at 16:01 | その他